上ノ山遺跡
(うえのやまいせき)

上ノ山遺跡は、一町(かずちょう)遺跡の東方に位置し、新沢千塚古墳群が営まれている丘陵上に立地しています。このことから忌部山(いんべやま)遺跡と同じく高地性(こうちせい)集落と考えられています。西方の曽我(そが)川流域に位置する一町遺跡からの比高差は、約50メートルを測ります。1962年(昭和37年)から5年間行われた新沢千塚古墳群の調査において、古墳の盛土内より弥生時代中期から後期の土器が出土していることが報告されていましたが、1982年(昭和57年)に橿原市教育委員会の発掘調査において、方形の焼土坑や大溝などが検出されました。弥生時代後期前半の土器、石器などが出土しています。その中でも、大溝から出土した長頸壷(ちょうけいつぼ)の胴部には、2体の動物をはじめ意味不明の線刻が土器全体に描かれています。更に記号文や竜と思われる絵画土器も出土しており、弥生時代後期の絵画土器として貴重な資料です。

後期土器
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更新日:2023年03月28日