温室内に放蝶している種類
シロオビアゲハ ベニモン型
特徴
インドから東南アジアの熱帯地域に広く分布し、日本では沖縄地方や八重山諸島で一年を通じて見ることができる。
幼虫は、ミカン科の植物を食草としており、しばしば害虫として駆除される場合がある。
黒い後翅に白い帯がついているように見えるところからシロオビアゲハと命名されています。
リュウキュウアサギマダラ
特徴
暖かい南西諸島のみに生息しており、幼虫はツルモウリンカを始めとするガガイモ科の植物を食草とし、食草に含まれる苦いアルカロイドを体内に持ったまま成虫になるので鳥に食べられるのを防いでいる。
すなわち鳥に食べられないので、警戒心がなく優雅にゆっくり飛ぶことができる。
名前は琉球地方に生息している浅黄色の斑(マダラ)蝶の意。
モンキアゲハ
特徴
本州では最大級の蝶で、新潟県より南の本州、四国、九州、南西諸島に広く分布している。
4月から10月頃にかけて年2~5回程度発生し、幼虫の食草はミカン科のカラスザンショウを主とし、成虫になるとアザミ類などの蜜を吸う。
後翅に黄白色の斑紋があることからその名前がついています。
ツマムラサキマダラ
特徴
以前は迷蝶として観測されていたが、現在は沖縄地方に土着して生息するようになり、草地や畑地、林縁などで多く見ることができる。
幼虫は、カジュマル、オオイタビなどのクワ科の植物の葉を食べる。
名前は前翅の端(ツマ)が紫(ムラサキ)色になっている斑(マダラ)蝶という意味。
オオゴマダラ
特徴
東南アジアに広く分布して、日本国内では喜界島や与論島より南の南西諸島に生息し、分布域は平地から山地部と広く、季節を問わず繁殖するので一年中見ることができる。
成虫は白黒のマダラ模様が特徴ですが、蛹が金色となることでも知られています。
昆虫館ではオオゴマダラの翅に羽化の日を書いて、温室内での生息日数を調べています。
左の写真は9月8日に羽化した蝶です。
カバマダラ
特徴
南北アメリカをのぞく全世界に分布する種で高温で乾燥した気候条件にも耐える丈夫なマダラ蝶である。
日本では奄美大島以南の南西諸島に生息しており、ほぼ一年中で人里や耕作地周辺で観察することができる。日本に生息するものは、中東から東南アジアにかけて広く分布するものと同じ亜種になる。ガマ(蒲)の穂に似た赤みの深い黄褐色である樺(カバ)色の斑(マダラ)蝶というところから、その名がついています。
カバタテハ
特徴
タテハ蝶の一種で日本では迷蝶として扱われていましたが、近年では八重山諸島などに定着して、これらの地域で一年中観察することが出来ます。
生息場所は、樹林地近くや草が茂っているところなどで、幼虫の食草としては、トウダイグサ科植物のヒマなどを食べて育ちます。
翅の色は樺(カバ)色であることに、その名が由来しています。
温室内の蝶
温室内を乱舞している蝶は、橿原市昆虫館で産卵、飼育、羽化したものです。
橿原市昆虫館の温室では、季節によって放蝶している種類や数は変化しますが、今後も、ホームページで紹介していきます。
蝶の知識ワンポイント
蝶は分類学上からみると、界:動物界 門:節足動物 網:昆虫網 目:鱗翅目(リンシ目) チョウ目となりほとんどの成虫の体表は鱗粉や毛で覆われることから「鱗翅目」ということになります。
鳥類などのハネは羽根と称されますが、蝶の場合のハネは翅(ハネ)ということになります。
この記事に関するお問い合わせ先
昆虫館
奈良県橿原市南山町624
電話:0744-24-7246
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更新日:2023年03月28日