銅鐸形土製品
銅鐸を模した土製品で、銅鐸の代用品という説や、銅鐸を製作・所有する集落からの出土例もあることから、銅鐸とは異なった目的で使用されたとの説もあり、よく分かっていません。四分遺跡では鐸身(たくしん)の下部と鰭(ひれ)の一部を残す破片が、弥生時代中期の溝から出土しました。身の表面には袈裟襷文(けさだすきもん)の右縦帯(みぎじゅうたい)と綾杉文(あやすぎもん)を、下辺に鋸歯文(きょしもん)を鋭く描いています。他の1点は、弥生時代後期の溝から高さ6.9センチメートル、幅3.9センチメートルをはかる無文の完形品が出土しています。表面には赤色顔料で着色した痕跡がみられます。坪井・大福遺跡からも破片が出土しています。

四分遺跡出土銅鐸形土製品(奈良文化財研究所蔵)
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更新日:2023年03月28日