学校支援ボランティアをめぐる課題

更新日:2023年03月28日

ページID: 7218

1.教育員の意識改革

従来の学校観では変化しつつある社会に対応できず、むしろ教職員の業務は肥大化する恐れがあります。あるいは学校教育の質的低下を招くかもしれません。
そこで、学校支援ボランティアの協力を得て、学校のスリム化を図り、時代の変化に対応できる学校教育を推進しようとする意識をもたなければなりません。
新しい方法と従来の方法を比べて、メリットが少しでも多ければ新しい方法を採り入れるような意識改革が大切です。

2.ボランティアに対する謝礼・お礼

無償でボランティアを依頼するケースは多くあります。その際に大切なのは、学校が見せる謝意です。謝意は、児童生徒の作品や手紙で示しても、また、ボランティアが気持ちよく活動できる環境づくりに努めることでも構いません。予算のないことを学校支援ボランティア活用のブレーキにしてはなりません。

3.ボランティア保険

ボランティアといえども対人賠償、対物賠償等の損害賠償にかかわる責任を負うことがある旨をボランティアの方にも理解してもらいましょう。事前に、各種保険の加入について確認したり、加入を促す必要もあります。特に、損害賠償保険への加入が大切です。そして、加入している保険の賠償額や補償条件など、その内容を十分吟味することを怠ってはなりません。また、保険に加入していれば安心できるというものではありません。

4.ボランティアの守秘義務とルールづくり

ボランティアに守ってもらいたいルールについて、具体的にその理由を説明しておくことが大切です。ボランティアも学校教職員に準じた服務の取り扱いが適用され、守秘義務を理解してもらうためには地方公務員法の関係条文のコピーを配付しておくのも効果的です。

5.打合せ時間の確保

ボランティア会議を定例で開催し、反省会と打合せを行うようにしましょう。そのことによって日程調整も打合せも効率よく進められることにつながります。また、ボランティアとの打合せには、経験者の協力を得ながら、そのノウハウなどを伝えるようにしましょう。

6.学校支援組織の設置

学校とボランティアの関係は、教職員の異動やボランティアの個人的な都合によって希薄になる場合があります。そこで、地域レベルの学校支援組織を設置し、両者の関係を維持するように努めましょう。
地域組織を設置すれば、学校とボランティアの関係が維持できるだけでなく、学校のニーズに合致したボランティアが見つかる可能性が高くなります。

7.ボランティアバンク・リストの活用

ボランティアバンクやリストは、文字情報だけではボランティアの人物や能力が把握できないため、人材情報の提供だけでは活用されません。そこで、登録者の指導を披露できる機会を設けたり、コーディネーターを置いて、その活用を促すなどの工夫が必要です。

8.ボランティアの資質・能力の向上

学校は、必要なタイプや役割を明確にした上で、最適なボランティアに直接依頼するか、またはコーディネーターを通して依頼します。場合によっては、学校がボランティアの資質向上のための研修機会を与えることも必要です。また、学校はボランティアに過度の期待をしたり、ボランティアの資質・能力を把握しないまま依頼したりしてはなりません。
一方、学校支援ボランティアは自分のできることとできないことを自覚して活動することが大切です。

9.学校支援ボランティア活動と危機管理の両立

「開かれた学校づくり」と危機管理を対極に置いてはなりません。その両者を両立させる学校経営の改善が大切です。危機管理の方法は学校環境に応じて異なります。
学校施設を完全に開放し、様々な人が来校できるようにして危機管理がなされる場合もあります。学校安全パトロールなどに学校支援ボランティアを生かして危機管理に努めることもできます。

10.学校支援ボランティアとPTA活動

PTA活動と学校支援のためのボランティア活動とをはっきりと区別した方が本来のボランティア活動の趣旨(自発性の原則)が生かされ、会員以外のボランティアが活動しやすくなります。しかし、PTA活動に学校支援活動を取り入れることによって、PTA活動を活性化させることもできます。特に、PTA活動が目標を失って低迷化しているような状況では、ボランティア活動の導入は効果があると言えます。学校やPTAの実態に応じて学校支援ボランティア活動を位置づけることが大切です。

この記事に関するお問い合わせ先

学校教育課
奈良県橿原市小房町11-5(かしはら万葉ホール)
電話:0744-29-5912
お問い合わせフォーム

みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか?
このページは見つけやすかったですか?
このページは役に立ちましたか?
その他、このページに関してご意見がありましたらご記入ください。
橿原市からの回答が必要な場合は、直接担当課へ連絡されるか、問合せメールフォームでお願いします(こちらに入力されても回答できません)。また、住所、電話番号などの個人情報はこちらには入力しないでください。