スタッフのつぶやき過去話6
スタッフの小話、昔版。
アゲハチョウに大人気のゲットウの花(令和2年3月1日)
温室でゲットウの花が咲きました。ゲットウとはなんだか外国語のような名前ですが漢字で書くと月桃になります。ショウガの仲間の人の背丈くらいに大きくなる草で、日本では九州南部から琉球列島に生えています。花は親指ほどの大きさのものがフサ状になって咲きます。温室でこの花が咲くと、オオゴマダラなどもやってきますが特にアゲハチョウの仲間には大人気で、代わる代わるたくさんやってきてくれます。
ゲットウは沖縄ではいろいろと利用されている植物です。葉っぱには殺菌作用があるのでおもちをつつむのに使ったり、乾燥させてお茶として飲んだりします。このお茶はサネン茶とかサンニン茶とか呼ばれますが、かなり独特なお線香のような風味(注意:個人の見解です)があって好みは分かれますが私は好きです。このお茶を飲むと単に温かい液体を飲んだからという以上に体が温まる気がして、ショウガの仲間なので何か温まる成分が入っているのかな?と思っていたのですが似たようなことがインターネットに書いてあるのでまったくの気のせいではないようです(ただし少し調べただけではどのような成分が効いているのかまでは分かりませんでした)。ゲットウのお茶を飲みたいという方は沖縄県にあるお土産物屋さんなどにも売っていますし、通信販売でも購入できるようです。試してみてください(ただし繰り返しますがかなり独特な風味です!)【T】
石ころ展開催中!(令和2年1月13日)
みなさまあけましておめでとうございます(遅いですね)本年もどうぞ橿原市昆虫館をよろしくお願い申し上げます。
1月3日よりミニ企画展「身近で拾える石ころ展」を開催中です。近畿圏の誰でも拾える川や海で学芸員(私です)がいろいろ拾ってきた石ころと、石ころ拾いの最高峰(と私が勝手に思っている)新潟県糸魚川市の海岸に私が実際に行って拾ったヒスイを展示するミニ企画展です。構想自体は持っていて少しづつ準備はしていたのですが、実際に開催が決まったのが結構直前だったので12月は準備に大わらわでした。昆虫館では珍しい石ころの展示ですが(化石を展示しているのでそうでもない?)、おかげさまで好評をいただいております。
実は開催してからも少し手を加えておりこの写真の石ころは本日から展示を開始しました。もっと早く展示しておいてくれよ~、と思われる方もいらっしゃるかもしれず大変恐縮なのですが、それは無理だったのです。実はこの石ころを拾ったのは昨日。この石ころが拾える川の近くにたまたま私用があり、ついでに寄っていくかと川原を怪しくふらふら歩いていたところ見つけたのです(石ころによって情報を集めて拾える場所の目星をつけてから行くことが多いのですが、現地に行ってしまえばどの石ころも本当にそんな感じで手ぶらで拾っていました)。
ちなみにこの石ころの名前は菫青石といいます(まわりの部分はホルンフェルスというかっこいい名前がついています)。風化して割れるとときどき断面が花のような形になるため「桜石」と呼ばれることもあり、京都府亀岡市のものが有名で天然記念物に指定されています(採ってはいけません。もちろん拾った場所は違いますヨ)。拾った場所のものは花のような形になっているものはまず無いのですが、別のものを探しているときに少し不格好ながら偶然1個だけ見つけることができました。ぜひご来館の際には見てみてください(写真はうまく輝くように撮影しています。角度によってはうまく見えないので色々な角度から見てみてください)。なお、開催期間は2月2日(日曜日)までを予定しています。【T】
大きなわらのモニュメント!(令和元年12月23日)
天香具山南協議会のみなさんが、昆虫館近くの田んぼに大きな稲わらのモニュメントを作ってくださいました!ちょっとデフォルメしたかわいいヘラクレスオオカブトですが、大きくてなかなか迫力もあります。昆虫館に行くためには最後に上り坂があるのですが、ちょうど上がり始めるあたりの田んぼにありますので昆虫館に行くときは必ず目にすると思います。1月上旬ごろまで見られる予定ですのでぜひ見てみてください。【T】
(12月30日追記 12月27日の大風で倒れてしまい、現在は撤去されています。ガーン…)
中に入りたいのかな?(令和元年10月30日)
アサギマダラの渡りのシーズンもそろそろ終盤に入ったでしょうか。今年は駐車場に植えてあるフジバカマ園芸品種の調子が悪く咲いている花が少ないので、やってくるアサギマダラも少なかったのですが、それでもちらほらやって来てくれています。今日もいるかな?とフジバカマの花を見てみましたが残念ながら今日はいませんでした。でもふと見上げると放蝶温室の外側のかなり高いところにアサギマダラが飛んでいるのが見えました(上の写真の赤い矢印の部分。次の写真はそれを拡大したもの)。何度も温室の中に入ろうとしてガラスに行く手を阻まれています。アサギマダラのこのような行動はときどき見られるのですが、おそらく温室の中に飛んでいるチョウに引き寄せられているのではないかと思います。現在温室の中にアサギマダラはいませんが、近い種類で飛び方が似たツマムラサキマダラやオオゴマダラがたくさんいますので仲間がいると思ったのでしょう。
しばらくするとあきらめたのかもっと高く舞い上がりどこかへ飛んで行ってしまいました。元気に旅を続けてね!【T】
まだ鳴くか、ツクツクボウシ(令和元年10月22日)
10月も下旬になってそろそろ気温も下がってきましたが、本日はぽかぽか陽気。そんな陽気に誘われてか何と昆虫館近くでツクツクボウシの鳴き声が聞こえました。コオロギなど秋の鳴く虫もそろそろ少なくなり始めたというのにがんばるなぁ…。【T】
アサギマダラ、やっとやって来た!(令和元年10月7日)
涼しくなりはじめ、今か今かと待っていた旅をする蝶アサギマダラがとうとう昆虫館にもやってきました。裏の駐車場にはアサギマダラの好むフジバカマの原種と園芸品種が植えてあるのですが、原種は花が咲くのが少し早くそろそろ開花のピークが過ぎています。園芸品種は今から開花なのですが、今年は株の状態が悪く去年より花が少ないのです。原種のまだ咲いているうちに何とか来てくれないかと待っていたのです。
アサギマダラ、やっとやって来た!(令和元年10月7日)
涼しくなりはじめ、今か今かと待っていた旅をする蝶アサギマダラがとうとう昆虫館にもやってきました。裏の駐車場にはアサギマダラの好むフジバカマの原種と園芸品種が植えてあるのですが、原種は花が咲くのが少し早くそろそろ開花のピークが過ぎています。園芸品種は今から開花なのですが、今年は株の状態が悪く去年より花が少ないのです。原種のまだ咲いているうちに何とか来てくれないかと待っていたのです。
今日やってきたのは2匹ですが、1匹はN学芸員が捕まえてマーキングしたのち放しました。誰かがまた捕まえるといいな。【T】
(10月22日追記、写真を見ると10月7日にマークしたにもかかわらず、9.7とマークされているのに気が付きました。1か月間違えて日付をマークしたようです。マークとしては機能しますが、9.7は日付ではないので再捕獲した人はご注意を!)
ようやく涼しくなってきた?まだ暑い?(令和元年10月5日)
10月に入ってようやく涼しくなったようなまだ暑いような…。今年はまだセミが鳴いています。10月3日には橿原神宮の森でニイニイゼミが、今日は昆虫館の周りでツクツクボウシが鳴いているのが聞こえました。ツクツクボウシは晩夏から初秋のセミですので10月に聞くこともあるのですが、初夏のアブラゼミやクマゼミより少し早い時期に鳴き始めるニイニイゼミが10月に聞こえるとはびっくりです。【T】
え?オオクワガタ?(令和元年8月28日)
8月17日、お昼過ぎに昆虫館の外周を歩いて移動していると、「すみませーん」と私を呼ぶ声と「オオクワガタ捕れた~!」の子どもさんの声が。振り向くとこの日にあったイベントに参加されていた親子の方がいらっしゃいました。どうやらイベント終了後に近くで昆虫採集をされていた模様。
(あ、クワガタ捕れたんだ。良かったね~。)と一瞬思ったのですが、ふと(今、オオクワガタって言った?)と引っ掛かりが。
本当にオオクワガタか確認してほしくて私に声をかけたとのことで、昆虫館の駐車場近くに生えているクヌギで捕ったそうです。見せてもらうと確かに美しいオオクワガタです。しかも小さい。
ここでいう小さいとはけなしているわけではなく、なんだか野生の個体っぽいという意味です。飼育されているオオクワガタは栄養状態が良い環境で幼虫が飼育されるために大きいことが多いのですが、野生の個体はそれよりもずっと小さくなるのです。
橿原市ではオオクワガタブームになるよりも以前に野生個体と思われるオオクワガタが捕獲されたことがあるので、今回の個体も野生個体の可能性があります。しかしながらオオクワガタはたくさん飼育されているので小さいものが飼育されている可能性もあり、今回のものが野生のものか飼育されていたものが逃げたのかは残念ながらわかりません(ちなみに確認しましたが昆虫館からは逃げていませんでした。皆さんも逃げないように気を付けて飼ってね!)。とはいえ外でオオクワガタ捕れるなんて捕獲した子どもさんはとてもラッキーでしたね!【T】
コハクオナジマイマイの情報が寄せられました(令和元年8月6日)
お客様より、橿原市のおとなりの明日香村から7月下旬にコハクオナジマイマイを目撃したとの情報をいただきました(写真)。図鑑を調べてみると少し薄めのカラで、カラの真ん中あたりはうす黄色に見えるのが特徴のカタツムリとのことです。大きさは1.5センチほどでもともとは九州や中国地方など日本西部に生息していたカタツムリらしいのですが(情報に差があり正確な原産地がすぐには分かりませんでした)、最近何かにくっついて人為的に分布を拡大しているとのことです(国内外来種)。奈良県や橿原市周辺での生息状況についてはよく分からないのですが、兵庫県丹波市では2018年に移入が初確認されたとのことなので、おそらく丹波市より東に位置する奈良県でも国内外来種になると思われます。
今後増えてくる可能性があるカタツムリですので注意しておきたいと思います。情報と写真を寄せていただきありがとうございました。【T】
オオムラサキの展示はじめました(令和元年6月19日)
毎年6月から7月にかけてだけ見られるオオムラサキ、今年も展示を始めました。
6月19日に放蝶温室に50匹を放しましたが、今後も順次放していく予定です。
オオムラサキの性質上、温室では姿が見にくいことがあります。もし見られなければ新館のケージでも展示していますのでそちらをご覧ください。【T】
何とも言えないこの魅力(令和元年5月12日)
すっかりあたたかくなって新緑も美しく、たくさんの昆虫がみられるようになってきました。橿原市昆虫館の周りにたくさん生えているアケビやミツバアケビもぐんぐんつるを伸ばしていますが、そこにで見つけたのがこのアケビコノハというガの幼虫。その名の通りアケビやミツバアケビの葉を食べまず。体をぐねっと曲げた姿といい、目立つ目玉模様といい、この幼虫を見るたびに私は漫画「寄○獣」を思い出します。とっても大好きなイモムシです。
ついでにこんな毛虫もいました。タケカレハというガの幼虫です。毛虫であっても毒をもつものは意外と少ないのですが、このタケカレハさんの毛には毒があります。キャー!(でも嫌いじゃないよ)【T】
オオゴマダラのモニュメント登場!(令和元年5月1日)
昆虫館の玄関前にとても立派なオオゴマダラのモニュメントをご寄附いただきました(ありがとうございます!)。前に立つと背中にオオゴマダラのハネがはえたみたい?みなさん遊んでね。
また、ぼろぼろになっていてご迷惑をおかけしていた日付の書かれた看板もリニューアルしました。元号が変わるちょうどいいタイミングに交換できて一安心です。ご来館記念にぜひお写真を撮っていってくださいネ。【T】
香久山公園の桜の開花状況(平成31年4月6日)
昆虫館前の香久山公園の桜の開花状況ですが、満開になりました!ただいま超・見頃です。
じつは何気に昆虫館の裏の通りや、入口と反対側(温室のある側)にもたくさん桜があります。人も少なくゆっくり見れますのでぜひ来てくださいね!【T】
香久山公園の桜の開花状況(平成31年4月2日)
昆虫館前の香久山公園の桜の開花状況ですが、現在8分咲きです。満開まであと少し!
少し花冷えしているので服装にはご注意ください。なんと昨日の夕方にはあられが降りました。【T】
香久山公園の桜の開花状況(平成31年3月30日)
昆虫館前の香久山公園の桜の開花状況ですが、現在3分咲きです。木によってはたくさん咲いているものもあるので、そろそろお花見のシーズン到来です!【T】
ギフチョウの展示、開始しました(平成31年3月26日)
この時期にしか見られず、「春の女神」の愛称を持つギフチョウの展示を今年も新館のガラスケースで始めました。ギフチョウは温室に放すとうまく飛んでくれず見られなくなってしまう種類なので、ガラスケースでの展示となります。チョウの展示としては少し不自然ですが、その分間近で見られます。
展示期間ですが、チョウの状態にもよりますが4月中旬ごろまでを予定しています。
なお、野生のギフチョウの羽化はもう少し遅く4月中旬ぐらいになります。近くでは御所市の大和葛城山山頂付近で観察できますが、御所市の条例で捕獲は禁止されているのでご注意ください。
香久山公園の桜の開花状況ですが、数輪が咲き始めましたがまだ大部分がつぼみです。しかしずいぶんふくらんできたので、もう数日すればどんどん咲いてくるのではないかと思われます。【T】
香久山公園の桜(ソメイヨシノ)の開花状況(平成31年3月24日)
昆虫館のそばにある香久山公園の桜(ソメイヨシノ)の開花状況ですが、3月24日現在まだつぼみです。写真のように数輪咲いている木が1本ありますが、この木は毎年他の木より早く咲くのでおそらくソメイヨシノとは違う品種だと思われます。ソメイヨシノの開花状況は今後も順次お知らせします。【T】
そこにいたものは・・・(平成31年2月26日)
昆虫館では小さな中庭でセイヨウミツバチを飼育して展示しているのですが、最近ミツバチの巣を入れた巣箱のまわりが夜ごと何者かに荒らされて飼育担当者が困っています。これは何かの動物のしわざに違いないと赤外線カメラをしかけてみたところ、映っていたのはかわいいイタチ。しかも2匹も…。どうやらハチミツの甘いにおいに引き寄せられてやってきたようです。さてさてどうやって撃退イタチましょう?【T】
冬でもロビーでスズムシが鳴いています!(平成31年1月9日)
スズムシといえば秋の生き物。でも昆虫館では現在スズムシが元気いっぱいに鳴いています。温度を調節して飼育し、冬にうまく羽化させることができました。まだこれから羽化する子たちもいるので、しばらく展示できそうです。朝と夕方に多く鳴いているので、昆虫館に来た時には聞いてみてね!【T】
何だこれ?ミズダニでした(平成31年1月6日)
みなさまあけましておめでとうございます。今年もどうぞ橿原市昆虫館をよろしくお願いします。
新年早々不思議な生き物が見つかりました。ミズカマキリの飼育担当者が「これ何でしょう?」と私のところに持ってきたのです。聞けば少し前に捕まえて飼育しているミズカマキリにたくさん(数えると16個も!)ついていたとのこと。何か良くないものの気がしたのでピンセットでミズカマキリからはがしたとのことでした(とがった赤い物体)。また水槽内の水草には1匹ダニのようなものもいたとのこと(写真中央の足の生えた生き物。緑色のものはマツモの葉)。ダニのようなものは見るからにそこらの落ち葉の下などにいるダニと同じ姿なのですが、不思議なことにその細い足でときどき水の中を上手に泳ぎ回りまわります。さっそく調べてみるとこのダニは水中に生息するミズダニの仲間だとわかりました。そしてミズカマキリにたくさんついていたのはミズダニの第1蛹のようです。第1蛹?何それ・・・。水の中を泳ぐダニがいることにもびっくりしたのに、ミズダニの仲間には卵から幼虫が生まれるとまずミズカマキリなど水生昆虫に取りついて寄生し、ある程度成長したところで第1蛹になり、そこから若虫が生まれ、若虫は寄生せずプランクトンを食べてさらに成長、第2蛹になったのちに成虫になって繁殖するものがいるとのこと。うーん世の中には不思議な生き物がまだまだいるものです。【T】
虫いっぱいの里山づくり隊の超力作、門松登場!(平成30年12月26日)
昆虫館のボランティア団体「虫いっぱいの里山づくり隊」のみなさんが、昆虫館の玄関に大きな門松を作ってくださいました。とても立派なもので、びっくりです。
ポーズをとっている人と大きさを比べてみてください。その大きさがわかっていただけますでしょうか?みなさんよいお年をお迎えください。来年も橿原市昆虫館をよろしくお願いいたします。【T】
サンジャクバナナの実ができました(平成30年12月25日)
サンジャクバナナはバナナの改良品種で、背たけの低い品種です。蝶の温室2か所に植えられていますが、現在そのどちらにもバナナの実ができています。まだ小さいですがこれからだんだん大きくなりいずれは黄色く熟すでしょう。蝶の温室に入ってすぐ右手にある階段の右側真ん中あたりにあるものが見やすいので見てみてください。先っぽで薄紫色をした変なかたまりは雄花です。表面の皮がペロッと一枚めくれると葯(花粉のついた部分)が現れます【T】
この記事に関するお問い合わせ先
昆虫館
奈良県橿原市南山町624
電話:0744-24-7246
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更新日:2023年03月28日