すすつけ祭り

更新日:2023年03月28日

ページID: 11449

柿本人麻呂ゆかりの人麿呂神社(橿原市地黄町)で毎年5月に行われます。県の無形民俗文化財に指定されています。
古くはノガミさん、ノグッツアンと言われていましたが、子どもたちが互いにすすつけをおこなう行事が有名になると、「すすつけ祭」と言われるようになりました。(最近では、「すすつけ祭」が一般的ですが、「すみつけ祭」とも呼ばれることもあります。)
野神祭の1つで、地域の人びとの無病息災や豊作を祈り、裸の村の子どもたちが人麿神社境内を駆け回り、真っ黒になるまで墨の付け合いをします。
子どもたちの全身が真っ黒になるほど豊作になると言われています。すすつけの行事は、節句の前日に行われます。

例年5月4日に、人麿呂神社(橿原市地黄町)の境内で子どもたちによる「すすつけ(すみつけ)」が行われましたが、現在は実施されませんのでご注意ください。

すすつけ祭りの詳細
時期 5月4日
場所 橿原市地黄町
関連リンク

橿原市地黄町の「すみつけ祭り」について

「すすつけ祭保存会」より

1.はじめに…大和地方の「野神祭り」について

野神(農神塚)に雨乞い・豊作を祈る大和地方によく見かける習俗です。
5・6月に、野神塚や祭りの形態は多様ですが、ワラで作ったジャ(蛇)を子供たちが野神塚まで担いで行き、塚に住むといわれる巳(ミ)さんに参拝し、豊作祈願をする習俗が多いようです。
村(当時)の子供が成長するにつれ、順次祭りに自主参加するような仕組みになっており、祭りを楽しみながら農村の伝統や村民との融和を学び、協調して農業後継者に育つようにとの願いが込められています。
橿原市の八木周辺は、都市化・住宅化が進んでいますが、周辺に点在する(旧)農村地区では、種々の「野神祭り」が継承されています。

2.地黄町の「すみつけ祭り」

一風変わった「野神祭り」といえます。→県無形民俗文化財指定(平成5年3月5日)

<伝統的内容>(注意)太字の部分は、昨今変化しています

大きい子が、パンツ1枚になった小さい子を追いかけて墨を体中につけて回ります。
真っ黒に付けるほど豊作になるといい、頑張って逃げ回っても最後には、全身が真っ黒になるまで墨をつけます。
参加した子は当屋(氏神:人麿神社の年当番)の家に泊り、お小遣いももらえます。
子供(男子)の節句も兼ねており、毎年5月4日の午後から5日にかけて行われています。
4日午後、子供が村を回りかまどのススを集め、水と油で練って墨をつくります。
次に、綿を布に包んで人頭大の球にし、棒の先に付けてスミ付け棒を作ります。
大きい子の(高学年から中学生)5人程度がつけ役となり、小さい子(幼稚園児~)がパンツ1枚の裸になって、つけられ役となります。
準備が終わると、当屋の門口からスミ付けを開始します。村中(田畑にまでも)逃げまわりますが、最後は人麿神社の境内に追い込んで、体中にスミを塗りつけます。
夜、子供は野神に奉納する絵馬に農耕作業の牛馬や鋤・鍬などの農具の絵を描きます。
また、大人は、ワラで5メートル大のとぐろを巻いたジャ(蛇巻)を作ります。
翌5日の早朝4時に、宿泊(お籠り)した子供と保存会役員は、ジャや絵馬、お供えを担いで野神参りに出発します。
行きは声を立てないよう静かに行進しますが、お参りを済ませた帰り道は子供達は大声で「ノーガミさんオークッタ(送った)、ジージもバーバも早よ起きよ!」と囃子ながら元気良く戻ってきます。
村のジジババは、元気な声を聞いて次世代の子供達が農業繁栄の役目を果たした宣言と受け取り、喜び祝い合います。
当屋では子供を迎え、お昼をご馳走し、参加してくれた子供達にお小遣いを配ってその役目をねぎらいます。

昨今変化している箇所
  • 「参加した子は当屋(氏神:人麿神社の年当番)の家に泊り、お小遣いももらえます。」の「当屋(氏神:人麿神社の年当番)の家に泊り」の箇所
  • 「4日午後、子供が村を回りかまどのススを集め、水と油で練って墨をつくります。」の「子供が村を回りかまどのススを集め、水と油で練って墨をつくります」の箇所
  • 「準備が終わると、当屋の門口からスミ付けを開始します。村中(田畑にまでも)逃げまわりますが、最後は人麿神社の境内に追い込んで、体中にスミを塗りつけます。」の「当屋の門口からスミ付けを開始します。村中(田畑にまでも)逃げまわりますが、最後は人麿神社の境内に追い込んで」の箇所
  • 「村のジジババは、元気な声を聞いて次世代の子供達が農業繁栄の役目を果たした宣言と受け取り、喜び祝い合います。」の「農業繁栄の役目」の箇所
  • 「当屋では子供を迎え、お昼をご馳走し、参加してくれた子供達にお小遣いを配ってその役目をねぎらいます。」の「当屋では子供を迎え」の箇所

アクセスマップ ACCESS MAP

奈良県橿原市地黄町

アクセス方法一覧
項目 手段 時間
近鉄 大和八木駅 徒歩 約15分

この記事に関するお問い合わせ先

観光政策課
奈良県橿原市東竹田町1-1(リサイクルプラザ「リサイクル館かしはら」)
電話:0744-21-1115
お問い合わせフォーム

みなさまのご意見をお聞かせください
このページの内容は分かりやすかったですか?
このページは見つけやすかったですか?
このページは役に立ちましたか?
その他、このページに関してご意見がありましたらご記入ください。
橿原市からの回答が必要な場合は、直接担当課へ連絡されるか、問合せメールフォームでお願いします(こちらに入力されても回答できません)。また、住所、電話番号などの個人情報はこちらには入力しないでください。