木造天部立像

更新日:2023年03月28日

ページID: 3955

(もくぞうてんぶりゅうぞう)

【県指定文化財】

木造天部立像の詳細
所在 十市町 正覚寺(現在:奈良国立博物館)
品質・形状・寸法など
  • 桜材(?)・一木造・内刳・肉身金泥・着衣・胡粉地彩色
  • 頭上に宝冠をいただき、胸前を大きくはだけたゆるやかな法衣を着し、右手は伸下して掌を外に向け、左手は屈臂して持物を示し、沓をはいて蓮華座上に端立する。
  • 像高163.0センチメートル、髪際下143.0センチメートル、面長15.0センチメートル、面巾14.0センチメートル、耳張19.0センチメートル、面奥19.5センチメートル、肩張44.5センチメートル、袖張50.0センチメートル、裾張32.8センチメートル
年代または時代 平安時代前期

丸顔で目鼻立ちは明確で、胸元のくびれは深く表現されています。衣文は浅めですが太く、翻波式衣文の名残が見られます。一見して古様を感じさせる像で、面相に見られる呪術的な造作は、平安初期の密教彫像にしばしば見られます。類似の遺品として京都広隆寺蔵の伝吉祥天立像(重文)が挙げられますが、本像は様式などから広隆寺像より更に古い時代の制作と考えられています。技法様式などより、平安前期それもかなり早い頃の製作と考えられ、県内でも大寺以外にこのような尊像が安置されているのは珍しく、その意味でも貴重な作例であると言えます。

丈が長い着物を身に纏っている木造天部立像の写真

木造天部立像

この記事に関するお問い合わせ先

文化財保存活用課
奈良県橿原市川西町858-1(歴史に憩う橿原市博物館内)
電話:0744-47-1315
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