木造天部立像
(もくぞうてんぶりゅうぞう)
【県指定文化財】
所在 | 十市町 正覚寺 |
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品質・形状・寸法など |
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年代または時代 | 平安時代前期 |
丸顔で目鼻立ちは明確で、胸元のくびれは深く表現されています。衣文は浅めですが太く、翻波式衣文の名残が見られます。一見して古様を感じさせる像で、面相に見られる呪術的な造作は、平安初期の密教彫像にしばしば見られます。類似の遺品として京都広隆寺蔵の伝吉祥天立像(重文)が挙げられますが、本像は様式などから広隆寺像より更に古い時代の制作と考えられています。技法様式などより、平安前期それもかなり早い頃の製作と考えられ、県内でも大寺以外にこのような尊像が安置されているのは珍しく、その意味でも貴重な作例であると言えます。

木造天部立像
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更新日:2024年06月05日