旧常福寺観音堂付棟札2枚
(きゅうじょうふくじかんのんどうふむなふだ2まい)

【市指定文化財】
所在地 | 今井町 |
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建築年 | 1614年(慶長18) |
構造形式 | 桁行三間、梁行三間、一重、寄棟造、本瓦葺桁 |
旧常福寺は今井町の西南隅、春日神社の境内にあって、現在は観音堂をはじめ、行者堂(ぎょうじゃどう)、門などが残っています。その沿革の詳細については明らかではありませんが、1781年(延宝9)から天台宗多武峯の末寺となり、明治初年の廃仏毀釈の際、寺籍は廃され、春日神社のみとなりました。観音堂には1614年(慶長18)の棟札が保存され、棟木(むなぎ)下端(したば)束間(つかま)に残る止釘穴の痕跡と一致し、この個所に打ちつけられていたことは明らかです。しかし、1780年(安永9)、1811年(文化8)などの修理があり、軸部(じくぶ)を除きかなりの修理の手が加えられていますが、建物全体の形式はよく残っています。この建物は、簡素な造りではありますが、近世初頭の在郷寺院史を知る上で貴重な遺構ということができるでしょう。
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更新日:2023年03月28日