丸山古墳(畝傍陵墓参考地)
(まるやまこふん うねびりょうぼさんこうち)

【国指定史跡】
丸山古墳(まるやまこふん)は奈良県最大の前方後円墳で、6世紀後半に築かれたと考えられています。この古墳はあまりにも大きいため全体像が分からず、円墳と考えられていた時代もありました。そのため、前方後円墳であるにもかかわらず丸山古墳と呼ばれているのです。見瀬丸山古墳と呼ばれることもありますが、今日では見瀬町は周濠(しゅうごう)の一部にかかるにすぎず、見瀬丸山古墳という呼称は適切ではありません。地名をもとにした名称を用いるならば五条野丸山古墳、あるいは大軽丸山古墳と呼ぶのが適切と考えられます。
全長約330メートル、後円部径約150メートル、前方部幅約210メートル、周濠を含めると全長約420メートルにもなる超大型の前方後円墳です。埋葬施設もそれに恥じない、日本最大の横穴式石室として知られています。石室の規模については土の流入が激しいこともあり、正確な数値は不明ですが、現状でおおよそ全長28.4メートル、玄室長8.3メートル、羨道長20.1メートルを測ります。両袖式の石室で、玄室の平面形は奥壁が幅広くなる羽子板状となっています。玄室には2基の家形石棺が安置されています。石棺の身部分は土に埋もれていますが、蓋の形態から、石室入口側(玄門側)に安置されているほうが古く、石室奥側(奥壁側)に安置されているほうが新しいと考えられています。古墳の築造時期や石棺の様子などから、被葬者は欽明天皇や蘇我稲目などの名前が候補として挙げられています。
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更新日:2023年06月15日