弁天塚古墳
(べんてんづかこふん)
弁天塚古墳は橿原市の北部、現在の運転免許センターの位置に存在していましたが、今日ではその姿を見ることはできません。
古墳の全体像は不明ですが、全長60メートル前後の帆立貝式の前方後円墳であったと推測されています。この古墳は1966年(昭和41)と1988年(昭和63)に発掘調査が実施されています。特に2回目の調査では、墳丘に立て並べられていたと考えられる特殊器台(とくしゅきだい)と特殊壷(とくしゅつぼ)の破片が多く出土しました。特殊器台と特殊壷は埴輪の祖形であり、吉備地方(岡山県)にその系譜が求められます。ごく初期の古墳に限って認められる遺物で、奈良盆地の真ん中に極めて古式の古墳が存在していたことが注目されます。
この記事に関するお問い合わせ先
文化財保存活用課
奈良県橿原市川西町858-1(歴史に憩う橿原市博物館内)
電話:0744-47-1315
お問い合わせフォーム
- みなさまのご意見をお聞かせください
-
更新日:2023年03月28日