四条遺跡【大田中地区】

更新日:2023年03月28日

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(しじょういせき おおたなかちく)

四条遺跡(しじょういせき)【大田中地区】は四条1号墳から約150メートル南東に位置する古墳時代の集落跡です。集落全体の規模をはじめ、集落の具体的な内容については明らかではありませんが、発掘調査で幅5~7メートルの屈曲する大溝一条を確認しています。

この大溝は当初、古墳の周濠であるとも考えられましたが、溝内から出土する遺物には埴輪がほとんど認められず、多量の木製品や初期須恵器、韓式系土器(かんしきけいどき)が出土することから、集落に巡らされた溝である可能性が高いと考えられます。また、少数ながら勾玉や管玉、鏡などの滑石製模造品も出土しています。遺物の出土は、溝の中でも東側の岸辺寄りに多く、西側では少ない傾向が認められます。このことから、これらの遺物は東から廃棄されたと推測され、集落の西に巡らされた溝であったと理解できます。

大溝以外の古墳時代の遺構は調査区内には存在していませんでしたが、出土遺物から5世紀中頃にはこの場所で生活が営まれていたことは間違いありません。この時期には隣接する四条古墳群の造営がさかんになり始めており、古墳群と深く関わりがあった人達の集落であると考えられます。

集落の西に巡らされたと考えられる幅5~7メートルの屈曲する大溝一条が確認できる四条遺跡を写した写真

大溝

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