親知らずの抜歯
親知らずを抜くと、そのあと1日ほどはジワジワと血がにじみ続けます。そして、痛みが続いたり、頬がおたふくのように腫れたり、熱が出ることもあります。術後のこうした症状はつらいもの。親知らずの抜歯は、なぜこんなに他の抜歯と異なるのでしょう?
大きな違いとしてまず上げられるのが、「多くの場合、歯の周りを被う骨を削る必要がある。」という点です。悪さをしている親知らずは、ほとんどの場合、顎の骨に埋まったまま斜めになっています。そのため、多かれ少なかれ、周りの骨を削って取り出さなければなりません。
まっすぐに生えている歯なら親知らずだろうと他の歯だろうと、ペンチのような道具を使って引っ張れば抜くことができます。抜いたあと、歯ぐきからの出血も少なく、早く止まりますし、痛みもそれほどではありません。頬まで腫れるようなこともあまりありません。
ところが、顎の骨を削って抜歯をすると歯茎からだけでなく、骨からもジワジワと出血が続きます。親知らずの周囲は血流の多い場所で、歯茎を縫合しても、骨からの出血はしばしば続くのです。痛みも、腫れの症状も必然的に、よりつらいものになります。
こうした術後の症状は実は骨を削る量に比例して増大していきます。つまり、抜歯が難しい症例になるほど、術後の痛みや腫れがあり、症状が治るまでに時間がかかるだろうという予測がある程度つきます。
それでも、痛みや腫れは一過性のもの。頑張って抜歯すれば、もう口の中に爆弾を抱え続けずに済みます。この先、繰り返される炎症の発作に苦しまなくてもすむのです。術後の経過を歯科医に診てもらって、そっとおとなしくしていれば、通常は一週間ほどで痛みや腫れが引いてくるでしょう。ご心配にはおよびません。
橿原市歯科医師会
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更新日:2023年03月28日