インフルエンザおよび新型コロナウイルス感染症と各ワクチンについて
インフルエンザ
1.病気について
インフルエンザウイルスに感染することによっておこる病気です。
インフルエンザに感染した人の咳やくしゃみにより空気中に広がったウイルスを吸い込む、もしくは手に付着したウイルスが鼻や口の粘膜を通して体内に入り感染します。
インフルエンザの症状は38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れ、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。普通の風邪に比べて全身症状が強く、気管支炎や肺炎を伴う等、重症になることがあります。
2.ワクチンについて
インフルエンザワクチンは毎年、流行予測により選定される、A型株2種類、B型株2種類の型4種類のウイルス株で構成された4価ワクチンです。重症化や合併症の発病を予防することに一定の効果が確認されており、高齢者では34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったと報告されています。
ワクチンの予防効果が現れるのは、接種後2週間後から約5か月間と考えられています。
3.副反応について
主な副反応は接種部位の赤み(発赤)、腫れ(腫脹)、痛み(疼痛)が接種者の10~20%に起こり、全身反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などが接種者の5~10%に起こりますが、いずれも通常2~3日でなくなります。
その他、まれに重い副反応としてアナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難等の思いアレルギー反応のこと)やギラン・バレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、血小板減少性紫斑病などが報告されています。
新型コロナウイルス感染症
1.病気について
人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)については、まだ未知の部分が多くありますが、発熱やのどの痛み、咳が長引くことが多く、強いだるさが特徴で、重症化すると肺炎を起こすと考えられています。
2.ワクチンについて
定期接種に用いる新型コロナワクチンの種類(ワクチンに含まれる株)は、当面は毎年見直すこととされており、令和6年度は薬事承認された5社の『オミクロン株JN.1系統の1価ワクチン』を使用します。
mRNAワクチン | 組み換えタンパクワクチン |
・ファイザー社・モデルナ社・第一三共社 ・Meiji Seikaファルマ社(レプリコンワクチン) |
・武田薬品工業社 |
新型コロナワクチンは、有効性や安全性が確認された上で薬事承認されており、さらに、国内外で実施された研究において、新型コロナ感染症による入院などの重症化を予防する効果が報告されています。
2023/2024シーズン(例話5年度秋冬の接種)で用いられたオミクロンXBB.1.5系統対応ワクチンの効果として、新型コロナ感染症による入院を約40~70%程度予防した等の報告(注)が国内外で行われています。
(注)VERSUSStudy第11報(2024)、EuroSurveill.2024;29(1)、
JAMAInternMed.2024;e241640、MMWR.2024;73:180-188L
出典:厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの有効性・安全性について」
新型コロナワクチンの詳細は、厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンQ&A」をご覧ください。また、5社のワクチンの詳細は、それぞれの製造販売業者の被接種者向けのリーフレットをご確認ください。
3.副反応について
新型コロナワクチンの主な副反応として、注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み等がみられることがあります。いずれの症状も大部分は接種の翌日をピークに発現し、数日以内に回復しています。
また、非常にまれですが、重大な副反応としてmRNAワクチンについては、ショック、アナフィラキシー、心筋炎、心膜炎、組み換えタンパクワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
各社ワクチンの副反応について
出典:厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンQ&A」(各社の添付文書より厚生労働省において作成)
(参考)薬事承認された製造販売業者(5社)のリーフレット(順不同)
mRNAワクチン
組み換えタンパクワクチン
この記事に関するお問い合わせ先
健康増進課
奈良県橿原市畝傍町9-1(保健センター)
電話:0744-22-8331
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更新日:2024年11月27日