物干し竿の移動販売にご注意ください!

更新日:2024年01月19日

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購入の意思表示をする前に金額の確認を!

事例

物干し竿の販売者が、「たけや~さお竹。2本で千円」とアナウンスしながら近所を巡回していました。車を呼び止めて「2本ください!」と声をかけると、すばやく竿を切り、「4万円です!」と言われました。驚いて値段を聞きなおすと、「これが相場だ!」と説明する業者。「2本で千円だったのでは?」と問い直すと、「ステンレスの竿なので物が良いので高い。それに、もうお宅の寸法に調整して切ってしまったので支払ってもらう!」と強い調子で請求されました。何度も反論しましたが、自分は一人暮らしで、業者の態度が高圧的で、すごまれ怖くなって払ってしまいました。後から落ち着いて考えると、騙されたようで納得できません。クーリング・オフできるでしょうか。

コメント

物干し竿に関する被害が急増しています。アナウンスの金額につられて車を呼び止めると、予想外の高額な代金を請求されたという苦情が多く報告されています。「そんな大金を持ち合わせていない」と断ろうとすると、「一緒にATMまで下ろしに行こう」と詰め寄られるケースも報告されています。
このような移動販売で物干し竿を購入した場合、クーリング・オフの対象になるのかどうかということがポイントです。特定商取引法(外部リンク)によれば、訪問販売で指定商品を契約した場合、法定書面を受領した日を含めて8日間はクーリング・オフが可能です。
事例では、自分から自動車を呼び止めて契約しているので、「訪問販売」に該当しないのではないか、ということが問題となります。
もしもこのとき、自動車に陳列された物干し竿を、店舗販売と同じように消費者が自由に選べる状況だったとすると、訪問販売には当たりません。しかし、事例では、業者は、どの物干し竿にするか相談者に選ばせることなく、勝手に高額なものを選び強引に売りつけています。これでは、相談者が欲しかった「2本で千円の物干し竿」や他の商品を選べる状況にはありません。この場合、店舗に類する場所での契約とは考えにくいので、訪問販売に当り、クーリング・オフが可能と考えられます。
しかし、相談者のほとんどがその場で代金を支払っていて、購入後に業者名や連絡先がわからなくなってしまっているケースが多く、現実的にはクーリング・オフなどの制度が活用できたとしても、被害の回復は困難であるといえます。

消費者の皆さんへのアドバイス

(1)声をかけるのは慎重に

全国の消費生活センターから寄せられた相談事例を見ると、移動販売などでのトラブルが多く、悪質なケースも少なくありません。移動販売業者に声をかけるときは、慎重にされることをお勧めします。

(2)購入する前に価格を十分確認し、不要な場合はきっぱりと断ることが重要です!

宣伝や呼びかけに惑わされず、「2本で千円」などの先入観を持たずに、購入の意思表示をする前にしっかりと金額を確認しましょう。希望の金額でない場合や不要な場合にはきっぱりと断ることが重要です。

(3)領収書などを受け取り、その場で連絡先を確認する

クーリング・オフや解約をしようにも、業者と連絡が取れなくては交渉ができないので、領収書や契約書などを必ず受け取り、販売業者の連絡先が明記されているかを確認してください。また、連絡先などが記載されていても必ずしも信頼できるとは限らないので、注意が必要です。領収書などを出し渋ったり、連絡先を教えようとしない業者との契約は避けたほうがよいと思われます。

(4)トラブルにあったら、消費生活センターへご相談ください。

クーリング・オフや解約が可能な場合もあるので、トラブルにあったら早めに消費生活センターにご相談ください。

この記事に関するお問い合わせ先

市民協働課(自治振興・生活安全担当)
奈良県橿原市八木町1-1-18(市役所本庁舎)
電話:0744-47-2638
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