もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう

更新日:2023年03月28日

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「食品ロス」年間500万トン~800万トン、1人1日おにぎり1~2個分の食べ物が捨てられている現実があります。

日本の食料自給率は現在約39%で、大半を輸入に頼っていますが、その一方で、食べられる食料を大量に捨てているという現実があることをご存じでしょうか。
日本国内における年間の食品廃棄量は、食料消費全体の2割にあたる約1,800万トン。このうち、売れ残りや期限切れの食品、食べ残しなど、本来食べられたはずの、いわゆる「食品ロス」は500万トン~800万トンとされています。これは、我が国におけるコメの年間収穫量(平成24年約850万トン)に匹敵し、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(平成23年で年間約390万トン)を大きく上回る量です。また、日本人1人当たりに換算すると、"おにぎり約1~2個分"が毎日捨てられている計算です。 食品ロスを減らすために、食べ物をもっと無駄なく、大切に消費していくことが必要です。

食品ロスとは

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食品ロスの現状

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食品ロスを減らすために私たちができること~3きり運動

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食品ロスを減らす取り組み

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参考情報

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関連リンク

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食品ロスとは

まだ食べられるのに捨てられている食べもののことを「食品ロス」といいます。日本では年間約1,800万トンの食品廃棄物が出されていますが、このうち食べられるのに廃棄されている食品は500万~800万トンに及びます。 家庭から出る食品ロスの主なものとしては、

  1. 調理に使いきれずに捨てられたもの買いすぎ
  2. 賞味期限や消費期限が切れて捨てられたもの期限切れ
  3. 調理のときに食べられる部分が捨てられたもの過剰除去
  4. 食べきれずに捨てられたもの食べ残し
  5. その他の理由で捨てられたもの

などがあります。

食品ロスの現状

1.食品ロスの約半分は家庭から発生しています

みなさんはどんなときに食べものを捨てているでしょうか。 家庭からは、食品ロス全体の約半数にあたる年間200万トン~400万トンが発生しています。食材別にみると最も多いのは野菜、次いで調理加工品、果実類、魚介類です。

家庭における食品ロスの内訳を示した円グラフ

出典/消費者庁「食べもののムダをなくそうプロジェクト」

腐ってしまった、カビが発生した、賞味・消費期限がすぎた、など理由はいろいろあると思います。実は家庭から出される生ごみの中には、まだ手をつけられていないものが2割、さらその4分の1は賞味期限前のものが捨てられています。また野菜を厚くむいてしまうなど、調理の際に食べられる部分まで過剰に捨てたり、食べ残したりすることも食品ロスの原因となっています。
また、家庭での一人当たりの食品ロス量を試算すれば、一年間で約15キログラムに及び、60回(注釈)の食事分に相当します(注釈)一度の食事で食べるご飯の量を250グラムと仮定。

食品廃棄理由のグラフ

資料:農林水産省「平成21年度食品ロス統計調査(世帯調査)」(複数回答による)

食品ロスの内容と発生量

食品メーカー
食品ロスとなっているもの
  • 定番カット食品や期限切れ食品などの返品
  • 製造過程で発生する印刷ミスなどの規格外品
小売店
食品ロスとなっているもの
  • 新商品販売や規格変更に合わせて店頭から撤去された食品
  • 期限切れなどで販売できなくなった在庫など
レストランなどの飲食店
食品ロスとなっているもの
  • 客が食べ残した料理
  • 客に提供できなかった仕込み済みの食材など
発生量

300万トン~400万トン

家庭
食品ロスとなっているもの
  • 調理の際に食べられる部分を捨てている
  • 食べ残し
  • 冷蔵庫などに入れたまま期限切れとなった食品など
発生量

200万トン~400万トン

合計

500万トン~800万トン

2.事業者における食品ロス

事業者における食品ロスには、飲食店での客の食べ残しなどのほか、メーカー~卸売業者~小売店による商慣習も食品ロスを発生させる要因といわれています。
この商慣習の一つに、食品の製造日から賞味期限までの期間を概ね3等分し、メーカー・卸売業者から小売店への納品期限と、小売店における商品陳列期間を販売期限として設ける、いわゆる「3分の1ルール」と呼ばれているものがあります。
納品期限や販売期限を過ぎた商品の一部は値引き販売されますが、多くはメーカーに返品のうえ、廃棄されるしくみが存在します。この、事業者によるいわゆる「3分の1ルール」が設定・定着した背景には、消費者が店頭で商品を購入する際に一日でも賞味期限までの期間が長いものを選ぶ「鮮度志向」が強いためともいわれています。そのため、食品ロス削減には、事業者側の取組だけでなく消費者側の理解も必要です。
平成24年4月から業種ごとに食品廃棄物の発生を抑えるための目標値が設定され、各事業者において食品ロス削減の取組が進められていますが、個々の取組では限界があることから、メーカー~卸売業者~小売店によるフードチェーン全体で商慣習を見直していくことの重要性が認識され、事業者が横断的に参集する「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」を立ち上げ、いわゆる3分の1ルールなどの商慣習の実態を把握し、削減に向けた対応策の検討が進められています。

食品ロス商習慣イメージイラスト

(資料:「加工食品・日用雑貨業界全体の返品額推計(2011年度)」(公財)流通経済研究所より引用)

食品ロスを減らすために私たちができること

3きり運動

3きり運動とは、買った食材を使い切る「使いきり」、食べ残しをしない「食べきり」、生ごみの水をきる「水きり」の3つを合わせたものです。
 これらを行うことで、家庭から出る食品ロスを減らし、持続可能な消費を目指しましょう。

使い切り

1.食材は必要なときに必要な分だけ買う!
女性が冷蔵庫の中を確認するイラスト

冷蔵庫の中を確認!

安いからと必要以上にまとめ買いをしたり、買い置きがあるのに同じ食材を買ってしまったという経験はありませんか。
食品のまとめ買いは食材を腐らせてしまう原因になってしまいます。買いものに行くときは、冷蔵庫の中を確認し、必要なときに必要な分だけ買うように心がければ、ムダな食品ロスを減らすことができます。

2.食材は最後まで使い切り、余った食材も活用しよう!

食べ残しなどを減らすために、料理は食べられる量だけつくるようにしましょう。食べ切れずに残ってしまった場合は冷蔵庫に保存し、早めに食べましょう。
また、中途半端に残ったら別の料理に活用するなど、食べ切る工夫をしてみましょう。例えば、次のような方法があります。

具体例1

長ねぎの緑の部分

長ネギが乗った冷やっこのイラスト
  • きざんで、ぎょうざの具や汁ものの吸い口などに使う。
  • きざんでいため、豆板醤、砂糖、しょうゆ、酒で調味をする。チャーハンや冷やっこのトッピングに。
具体例2

中途半端に余ったパンやパンの耳

  • ちぎってシチューに入れて、パンがゆに。
  • (固くなったパン)クッキングカッターで細かく刻み、パン粉として活用。ハンバーグのつなぎ用であれば、手で大雑把にちぎる程度に。冷凍保存も可能。

以上のような、法食材をムダなく使いきるためのさまざまな工夫を、「キッチンエコ術」として一般財団法人ベターホーム協会のホームページ『もったいない@キッチン」で紹介されています。家庭内の食品ロスを減らすために、ぜひ参考にしてみてください。

(資料:一般財団法人ベターホーム協会「もったいない@キッチン」(外部リンク)より)

3.賞味期限と消費期限を正しく理解する!

食品の期限表示には「賞味期限」と「消費期限」の2種類があります。賞味期限を過ぎた食品は、すぐに捨てるのではなく、見た目やにおいなどで個別に判断してみましょう。

賞味期限

長期間保存ができる商品に表示されています。「おいしく食べられる期限」なので、期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。

消費期限

品質の劣化が早い食品に表示されています。「安全に食べることができる期限」なので、期限を過ぎた場合は食べないほうがよいとされています。

賞味期限・消費期限のグラフ

資料:農林水産省

賞味期限と消費期限について
項目 賞味期限 消費期限
意味 おいしく食べることができる期限(best-before)。この期限を過ぎても、すぐに食べられないということではない。 期限を過ぎたら食べないほうがよい期限(use-bydate)。
表示 3か月を超えるものは、年月で表示し、3か月以内のものは年月日で表示。 年月日で表示。
対象の食品 スナック菓子、カップめん、缶詰、レトルト食品、ハム・ソーセージ、卵、牛乳(注釈)など 弁当、サンドイッチ、生めん、総菜、ケーキなど

(注釈)牛乳の期限表示は2種類あり、超高温殺菌した牛乳は長持ちするため「賞味期限」が、低温殺菌牛乳は「消費期限」が記載されます。

食べきり

1.食べ残しをしない!
ゴミ箱に食べ物が廃棄されるイメージイラスト

家庭内の食べ残しは、料理を作る量を調整すれば解決します。では外食のときはどうでしょうか。注文した料理の量が多かったり、食べられない食材が入っていて残してしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
こうした食べ残しを減らすためには、注文時に料理のボリュームや食材を確認するとよいでしょう。あらかじめ「少なめにできますか?」「を抜くことはできますか?」とお願いしておけば、ムダな食べ残しも減らせます。

2.食べきれないとき、どうしてますか?

飲食店での食べ残しはリサイクルが難しく、多くが廃棄されてしまいます。食べ残しを出さないようにするには、どうすればいいでしょうか。飲食店を利用する場合、食べきれないと思ったときは、「小盛りにできますか?」などと、注文時に思い切って聞いてみるのはどうでしょうか。

  • 料理を注文する際にボリュームを確認し、「食べ切れないかも」と思ったら「少なめにできますか?」とお願いする。
  • セットメニューの中に食べられない物があれば、注文の際に、あらかじめそれを抜いてもらう。

もし、量が多すぎて残してしまった場合には、持ち帰りができるかどうか、お店に確認してみましょう(ただし、持ち帰ったら自己責任となりますのでご注意ください)。欧米の飲食店では「ドギー・バッグ」と呼ばれる残した食べ物を持ち帰る箱や袋が用意されているのが一般的になっています。近年は、日本でもそうした取組を実施している地域や飲食店が徐々に増えています。

水きり

食品ロス等で生じる生ごみには非常に多くの水分が含まれています。三角コーナーや水きりネットを活用し、捨てる前にギュッと絞って水を切りましょう。茶殻・コーヒーかす・果物の皮等は一晩置いて乾燥させてもいいですし、野菜などの使えない部分を洗う前に切り落とすことで余分な水分を含ませないのもポイントです。
水をきることでごみの量が減り、ごみ袋の節約になり、ごみ出しの手間が省け、ごみの運搬や焼却のコストも下がり、環境への負荷も軽くなります。

ご存じですか?食品ロスを減らすこんな取り組み

フードバンク活動~期限切れ間近の食品や規格外品を有効活用

食品メーカーや卸、小売店で発生する食品ロスには、期限切れ間近の食品や印刷ミスや包装破損といった規格外品などがあります。そこで例えば小売店では、品質上問題がないことを消費者にお知らせしながら、見切り・値引き販売して売り切ろうとする取組が行われています。
こうした業界の取組に加え、最近ではこうした食品を企業から寄付してもらい、福祉施設などへ無償提供する「フードバンク活動」というボランティアもあります。
フードバンクは1960年代にアメリカで始まった活動です。日本では、平成14年(2002年)から、NPO法人「セカンドハーベスト・ジャパン」が本格的に活動を開始し、今では全国各地に取組が広がっています。

参考情報

イラスト共に「食べもの、大切にね!」と書かれた、ベターホーム協会の提供する食べもの大切運動のマーク

ベターホーム協会

食べもの大切運動

食材をムダなく使いきるためのさまざまな工夫を「キッチンエコ術」として紹介し、食べものを大切にすることを呼びかています。家庭内の食品ロスを減らすために、ぜひ参考にしてみてください。

「食べもののムダをなくそうプロジェクト」のマーク。食べものに、もったいないを、もういちど。NO-FOODLOSS PROJECT

食べもののムダをなくそうプロジャクト

食べもののムダをなくそうプロジェクト

消費者庁では、政府が行っている食品ロス削減に関する取り組みや情報などをホームページ上でまとめて紹介しています。

ドギーバック普及委員会提供の「自己責任表明カード」のイラスト

自己責任表明カード

ドギーバック普及委員会

ドギーバッグ普及委員会では、自己責任で持ち帰ることを店側に証明する「自己責任表明カード」の普及活動などにより、飲食店や消費者に食品衛生上のトラブルが生じないよう呼びかけを行っています。

関連リンク

消費者庁「食べもののムダをなくそうプロジェクト」(外部リンク)

消費者の皆様に向けた啓発用チラシが掲載されています。チラシはダウンロード可能です。

農林水産省「食品ロスの削減・食品廃棄物の発生抑制」(外部リンク)

食品ロスを減らすための農林水産省の取組の情報が掲載されています。

農林水産省「FOODACTIONNIPPON」(外部リンク)

食料の輸入増加には様々な問題があります。食料自給率や私たちの食生活について考え、行動するための様々な情報を紹介しています。

農林水産省「なぜ?なに?食育!!」(外部リンク)

食べ物を大切にする心や健康的な食生活を実践できる力を育てる「食育」に関する情報が掲載されています。

(参照:政府広報オンライン)

この記事に関するお問い合わせ先

市民協働課(自治振興・生活安全担当)
奈良県橿原市八木町1-1-18(市役所本庁舎)
電話:0744-47-2638
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