SUSTAINABILITYサステナ

更新日:2023年03月28日

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「安全・安心で持続可能な社会」を目指して、私たちの消費生活について考えるページです。

持続可能な消費生活

消費生活は、暮らしの中で手にする具体的な商品との出会いや、売り手とのコミュニケーションの中で成り立っています。私たちの消費行動の背景には、消費者一人ひとりの価値観やライフスタイル、ものの考え方、さらには社会全体の文化や慣習などが存在します。
持続可能な消費生生活を築くことは、社会の構成員である私たち一人ひとりの責任です。生活を営む上で必要な商品の「つくり手」が真摯に商品づくりに取組むとともに、商品の「売り手」がその商品の真の価値を消費者に伝え、消費者は商品の価値について深く考え「買う」という行為を通して、社会や地球環境の視点での商品選択を行うことで、市場に良質な商品が出回ることになり、より生活の豊かさを実感することができます。
「つくる」行為の責任は、企業や事業者にありますが、私たち消費者は、「買う」行為、「買う」ことに責任を持つことの大切さを考えてみたいと思います。

CSRが求められる時代です!

「CSR」とは、企業の社会的責任(Corporatesocialresponsibility)のことをいいます。
企業が利潤を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家など、および社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をすることを指します。
企業の経済活動は、利害関係者に対して説明責任があります。それは、環境や人権など多岐にわたるもので、多くの企業がこのことに気づき、すでに取り組みを始めています。
国際標準化機構(ISO)では、対象が企業(Corporate)に限らないという見地から、社会的責任(SR:SocialResponsibility)の呼称で国際規格の策定作業が続けられています。
地域コミュニティと企業との接点を見出し、地域の課題をCSR活動の中で解決することが可能であるとの認識を立場を超えて共有していくことで、企業にも地域にも豊かな恩恵がもたらされるのではないでしょうか。

消費者行政とCSR

2009年9月より、消費者庁が発足しました。消費者庁は、食品の産地偽装問題や家庭用器具の欠陥による事故などを契機として設置され、これまでの縦割り行政を改め、情報を一元的に集約し、調査・分析を行う「消費者行政全般についての司令塔」として役割を担うことになりました。

消費者庁が行う主な事業は下記のとおりです。

  • 消費生活に関する関係省庁に対して適切な措置をとるよう勧告
  • 企業・事業者に対しての支援、指導、立ち入り検査や勧告、命令
  • 消費者保護のための法制度の企画立案
  • 自治体が設置している消費生活センターへのバックアップ

企業は事業者は、

企業や事業者においては、従前にも増して消費者向けの対応に注意をはらう必要がでてくるでしょうし、消費者行政が充実されることによって、必然的に企業のCSR活動が強化されることになります。また、「顧客志向」「顧客視点」に立った経営全般の見直しを進めることになり、消費者・生活者視点に立つことがいっそう求められてくることでしょう。

CSRのルーツ

1987年に国連の「環境と開発に関する世界委員会」(WCED)のブルントラント委員長がまとめた報告書「われら共通の未来(OurCommonFuture)」において、「持続可能な開発」(SustainableDevelopment)というコンセプトが提唱されました。
さらに、1992年には、1972年にストックホルムで開催された「国連環境会議」の20周年ということでリオ・デ・ジャネイロにて、「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)が開催され、「環境と開発に関するリオ・デ・ジャネイロ宣言」が採択されました。この宣言におけるキーワードが「サステナビリティ」という考え方です。
このサステナビリティの考え方に基づいて、企業のあるべき経営戦略として開発されたのがCSRです。CSRについては、様々な定義や多くの議論がありますが、「CSRとは、企業が経済・環境・社会などの幅広い分野において責任を果たすことにより、企業自身の持続的な発展を目指す取り組みである。」という考え方が広がっています。
企業のサステナビリティは、「環境的側面」、「経済的側面」、「社会的側面」の三つのバランスが重要だという考え方があり、これを、「トリプルボトムライン」といいます。これからの企業の果たすべき社会的責任(CSR)として注目されています。
CSRの考え方は、日本にも古くからありました。近江商人の商売の基本として、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」がよく知られていますが、これもまさしくCSRの考え方であると言えます。近江商人のビジネスの成功の源泉は、「もったいない」「始末してきばる」「世間さま」という語録に代表されるように、今でも見習うべきところがたくさんあるように思えます。

地球人の1人として

人類の長い歴史の中で、化石燃料を使いだした産業革命以後、人類の活動が地球に与える影響が問題とされています。20世紀に入って先進国の大量生産・大量消費・大量廃棄を前提とした経済成長と、便利さ、快適さを追い求める生活スタイルは、有限である地球の資源とエネルギーを浪費し、地球温暖化、海洋汚染、森林破壊、砂漠化などの様々な環境問題を引き起こしました。
世界自然保護基金(WWF)の試算によると、人間の経済社会活動が地球の自然資源をどのくらい消費しているかを示すエコロジカルフットプリント(自然を踏みつけた足跡)は、人間1人あたりの生産可能面積(環境容量)を2003年時点で25%近くも超過し、世界全体の経済社会活動は地球環境の許容範囲の限界を超えてしまっているそうです。世界中の人が日本人並みに環境に負荷を与え続けるとすれば、地球は、2.5個必要になるとも言われています。
地球と強制し、持続可能な社会を実現するためには、社会のあらゆる主体が環境を考慮し、社会システムのあり方を転換していく必要があります。こうした私たちの21世紀の経済社会の進むべき道として考えられているのが、「循環型社会」です。
わが国では、持続可能な社会を目指し、「循環型社会」をつくるための基本的な法律「循環型社会形成推進基本法(循環型社会基本法)」が制定され、循環型社会とは、第一に、製品などが廃棄物などになることを抑制し、第二に、排出された廃棄物などはできるだけ資源として利用し、第三に、どうしても利用できないものは適正に処分することが必要であると規定されました。

グリーンコンシューマー

消費者として、環境への負荷の少ない商品や店を選ぶことをグリーン購入といい、それを実現する人をグリーンコンシューマーと呼んでいます。
グリーンコンシューマーの物選びの原則は、

  1. 必要な物を必要なだけ
  2. 使い捨てではなく、長く使える
  3. 包装のない物、容器は再使用できる物
  4. ライフサイクルから見て資源やエネルギー消費が少ない
  5. 自然と生物多様性を損なわない
  6. 近くで生産・製造された
  7. 作る人に公平な配分が保証される
  8. リサイクルされたか、リサイクルシステムがある
  9. 環境問題に熱心に取り組み、情報公開している企業や商店

ただ、これらのことを1つひとつチェックしながら買い物をするのは、とても大変なことですが、これらのことを意識し、良質で環境にやさしい商品を選択する消費者が増えていくことで、市場に流通する商品やサービスなどの質も自ずと向上してくることでしょう。

ESD=持続可能な開発のための教育

皆さんは、「ESD」をご存知でしょうか。ESDとは、「持続可能な開発のための教育」(EducationforSustainableDevelopment)の略称です。2002年のヨハネスブルグサミットで日本が提案し、「国連ESDの10年」(2005年~2014年)が国連で採択されました。環境省では、「地域におけるESD実践」の促進を目的に、平成18年度から平成20年度の3ヵ年、「国連ESDの10年促進事業」を実施しました。
「ESDの10年」実施計画」では、ESDを「一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境との関係性の中で生きていることを認識し、行動を変革するための教育」と定義され、教育現場など様々なところで「ESD」が実践されています。
持続可能な開発を通じて全ての人々が安心して暮らせる未来を実現するには、わたしたち一人ひとりが、互いに協力し合いながら、さまざまな課題に力を合わせて取り組んでいくことが必要です。そうした未来へ向けた取組みに必要な力や考え方を人々が学び育むこと、それが「持続可能な開発のための教育=ESD(イー・エス・ディー)」の目的です。
ESDは、学校だけでなく、地域や社会のあらゆる場で誰もが取り組むべき学習として注目されつつあり、橿原市における消費者教育の場でもこの考え方が重要であると認識しています。
将来優れたESDがさらに広がり、持続可能な開発が実現できるかどうかは、未来を創る主役であるわたしたち一人ひとり次第です。はじめてみませんか?身近なところから…。

この記事に関するお問い合わせ先

市民協働課(自治振興・生活安全担当)
奈良県橿原市八木町1-1-18(市役所本庁舎)
電話:0744-47-2638
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