気づきと見守りで消費者トラブルを防ぐ!
高齢者の消費者トラブルが年々増加しています。高齢者は、「健康」「お金」「孤独」という3つの大きな不安をきっかけとしたトラブルに巻き込まれやすいと言われています。また、認知症などの理由によって判断能力が不十分な状態になっている高齢者が消費者被害にあうケースも急増しています。
高齢者の中には、他人の言うことを疑わず簡単に信用してしまったり、だまされたことに気づかないこともあります。また、被害に遭ったことに気がついても、「恥ずかしい」「人に迷惑をかけたくない」などの理由で、誰にも相談しない場合が少なくありません。家族や周囲の人が気づかないうちに、健康食品などを次々と購入させられ、被害が拡大するケースが多くなっています。
このようなトラブルを防ぐためには、日ごろから周囲の人が高齢者ご本人の居室・居宅の様子、言動や態度に変化や不自然な点がないか、見守っていくことが大切です。
また、日常的に接している周りの人たちが高齢者の変化に気づき、相談機関につなぐことも重要です。一人暮らしの高齢者には、民生委員など地域の関係者や介護職の方、宅配業者や金融機関などが連携をとって、「見慣れない人物が出入りしている」「見慣れない段ボールや新しい商品を見かける」「お金に困っていそう」「大金を下ろそうとしている」といった不自然な行動などがないかどうか確認し、声をかけて相談にのるなどの見守りにご協力をお願いします。
"気づき"と"見守り"のためのチェックリスト
居室・居宅のようす
- 不審な契約書、請求書などの書面や宅配の不在通知などはないか
- 不審な健康食品やカニなどの海産物がないか
- 新品のふとんなど、同じような商品が大量にないか
- 屋根や外壁、電話機周辺などに不審な工事の形跡がみられないか
- コンビニなどでプリペイドカードを大量に購入した形跡がないか
- 通信販売のカタログやダイレクトメールなどが大量にないか
- 複数社から配達された新聞や景品類などがないか
- 不審な事業者が出入りしている形跡がないか
高齢者本人の言動や態度など
- 不審な電話のやり取りや、電話口で困っていないか
- 不審な請求画面が出るなど、インターネットの利用で困っていないか
- 生活費が不足するなど、お金に困っているようすはないか
- 預金通帳などに不審な出金の記録はないか
気づきと見守りのポイント
トラブルや被害を防ぐためには、家族や周囲の人の協力が不可欠です。日頃から家族やホームヘルパーなど、周囲の人が高齢者本人の居室・居宅の様子、言動や態度に変化や不審な点がないか気をつけましょう。家族と同居していても、日中一人で留守番をしている高齢者がトラブルや被害にあうこともあり、注意が必要です。
- 日頃から消費者被害について家族でよく話し合う
- 電話でお金の話をしないと約束しておく
- 家族で事前に「合言葉」を決めておく
など、不審な電話や訪問を受けたときの対応の仕方などを事前に話し合っておくことも被害を未然に防ぐ手立てとなります。
消費者トラブルの事例
事例1
高齢の母宛にたくさんの健康食品が届いていることが分かった。見本を送ってもらったことがきっかけとなり、電話勧誘を受け、代引きでお金を払ったようだ。
事例2
一人暮らしをしていた認知症の母の家を片付けていたところ、大量の羽毛ふとん等が部屋に置いてあることに気づいた。訪問販売で次々と10件以上も契約させられており、総額で数百万円もの契約になっていることがわかった。解約して返金を求めたい。
事例3
介護担当者からの連絡で、認知症の父が仮想通貨を購入する契約をしていたことがわかった。自宅を訪れた事業者にしつこく勧誘されてその場で契約し、多額の現金を支払ったようだ。
こういうケースがありましたら、消費生活センターなどの相談窓口にご相談ください。
消費生活センターにご相談ください
橿原市消費生活センター
かしはらナビプラザ4階(近鉄八木駅南口ロータリー前)
電話:0744-47-2360(直通)
イラスト出典:消費者庁・政府広報オンライン
身近な高齢者について、少しでも変化に気づいたら、「何か困っていませんか?」「事業者から勧誘されていませんか?」「本当に必要な契約ですか?」などど、高齢者ご本人へのお声がけ、状況の確認をお願いします。
そして、トラブルや被害にあっているとわかったら、消費生活センターなどの相談窓口にご相談ください。消費生活センターは、高齢者本人からだけでなく、家族や周囲の方などからも相談をお受けしています。
この記事に関するお問い合わせ先
市民協働課(自治振興・生活安全担当)
奈良県橿原市八木町1-1-18(市役所本庁舎)
電話:0744-47-2638
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更新日:2023年03月28日