ベッチ市との交流
交流の経緯
ベッチ市には、ベトナム国初代王であるのフン王の墓があり、命日には200万人を超える参拝客が集まります。そのため「観光祭礼都市」と国から位置づけられています。初代天皇と考えられる、神武天皇を祀る橿原市とは、共通点があり、平成18年度より交流が始まりました。
当初、観光、行政、まちづくりなど、様々な分野での交流の可能性を模索していましたが、協議を重ね、また、現地視察を行った後、ベッチ市の劣悪な医療環境を目の当たりにし、その改善を目指した支援を行うという方向性が決定しました。
ここでは、視察によって知ることになった、ベッチ市の医療現場の現状、それに対する橿原市の支援について紹介します。
意見交換の様子


ベッチ市の医療現場の様子(フートー省立病院)
ベッチ市の医療の中心、フートー省立病院を橿原市職員、保健師が数回視察を行いました。
ベッチ市の医療現場の現状をお伝えします。
概要
医師140名、ベッド数500床、看護師560名、一日あたり患者数900人、入院患者約1,000人
所見・意見交換
- 設備については、近代的な設備も充実しているといわれるが、病院内を見る限りでは、不足しているように感じる。
- また、医療・技術スタッフのレベルを高めるために将来目標として、ベトナム東北部の中心となる病院を目指している。
- 今までに人事交流や技術交流をしたことがなく、病院のグレードアップの計画は、承認され、予算もついたが、一番の問題は医療スタッフのレベルアップが必要である。
- 医師が日本語を勉強しており、日本での研修を予定している。
- ベッチ市内各町の医療センターには、毎月総合病院のスタッフを派遣して、地元の医師を助けている。
- 総合病院での腎臓透析は、2006,2007年モデルの機器が入っており、古くなった設備は、各町の医療センターに送っている。
- 新病棟建設中で完成は、2012年を予定している。
- 病院の連携としては、ハノイ市内の病院と交流がある。
病院の様子




橿原市からの支援
平成21年度
医療現場の視察を通してわかったことは、ベッチ市においては、ごく基本的な医療機器が不足している診療所も多いということです。
平成21年度は、交流のきっかけとして、十分な数ではありませんが、血圧計、聴診器、尿検査紙など、基本的な機器の提供を行いました。


平成22年度
平成22年度は、現地の小学生を対象に、歯科衛生の講習を行いました。
ベッチ市の3つの小学校において、講習を行い、市内の佐藤薬品工業株式会社よりご提供いただいた、歯ブラシ、歯磨き粉を生徒たちにプレゼントしました。行政間の交流を越え、小学生たちに触れることができたことで、両市の交流がより深いものになったと感じています。


交流年譜
日時 | 場所 | 内容 |
---|---|---|
平成18年10月31日~11月2日 | ベッチ市 | 第1回ワークショップ |
平成19年1月29日~2月3日 | ベッチ市 | 第2回ワークショップ |
平成19年4月23日~4月27日 | ベッチ市 | 第3回ワークショップ |
平成19年6月24日~7月1日 | 橿原市 | ベトナムベッチ市訪日 |
平成20年1月18日~1月22日 | ベッチ市 | 次年度プログラム協議 |
平成20年8月16日~8月24日 | ベッチ市 | 現地調査 |
平成20年10月3日~10月8日 | 橿原市 | 今後の交流体制について協議 |
平成21年2月14日~2月20日 | ベッチ市 | 地方行政間交流全体会議 |
平成21年5月5日~5月22日 | ベッチ市 | 平成21年度事業事前調査 |
平成22年1月18日~1月23日 | 橿原市 | 平成21年度事業打ち合わせ |
平成22年2月20日~2月24日 | ベッチ市 | 医療機器提供 |
平成23年1月18日~1月22日 | 橿原市 | 平成22年度事業打ち合わせ |
平成23年3月1日~3月6日 | ベッチ市 | 小学校での歯科講習会開催 |
平成23年8月24日~8月27日 | ベッチ市 | 今後の交流体制について協議 |
平成26年6月19日~平成27年3月17日 | 橿原市 | ベッチ市研修生受入れ(1名) |
この記事に関するお問い合わせ先
企画政策課
奈良県橿原市八木町1-1-18(市役所本庁舎)
電話:0744-21-1108
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更新日:2023年03月28日