あなたの消費が世界の未来を変える~エシカル消費のススメ!

更新日:2023年03月28日

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エシカル消費って、なに?

皆さんは、「エシカル消費」という言葉を聞いたことはありますか?「エシカル消費」とは、環境・社会・地域に配慮した商品を選んで購入する消費です。「エシカル」とは、倫理的、道徳的という意味の英語で、地域の活性化や雇用なども含む、人や社会と環境に配慮した新たな消費スタイル(お金の使い方や生き方)として近年注目されています。
よく似た概念として、「エコ」や「グリーン」、「ロハス(健康と持続可能性を重視するライフスタイル)」といったことばがありますが、「エシカル消費」は、これらの考え方である、環境や健康への配慮を示すことに加えて、「人・社会や地球のことを深く考えた消費行動やライフスタイル」という価値観を加えたもので、「より広範な社会問題や社会責任」とも言えます。
「エシカル消費」は、公正で持続可能な未来をつくるために、今や消費者にも生産者にも欠かせない視点となっています。消費者庁においても、平成27年度から消費者庁長官のもとに「倫理的(エシカル)消費調査研究会」が設置され、広い角度からエシカル消費の拡大による消費者市民社会の形成を検討されています。
つまり、「エコ」よりも、もう少し問題の本質を正面から見極めようとする積極性のある取組み。自分たちのことだけじゃなく、人や地球のことを考えて行動するといった、視野の広い取組みが「エシカル」です。

何を基準に買い物をしていますか?

私たちは日々、何かしら消費をして生きています。食料、洋服、日用品、石油・ガスなどのエネルギーなど、1日の生活を振り返ってみても、ほんとうに多くの商品を消費しています。では、それらが誰の手によって、どこで、どのように作られたか、考えたことはあるでしょうか?自分で意識的に調べない限り、それを知る機会はなかなか無いものです。

デフォルメされたバナナのイラスト

商品を選ぶ際の基本は、次の3つです。

  1. 鮮度や糖度といった品質
  2. 価格
  3. 農薬などについて安全性

でも、それだけでしょうか???

バナナの例で考えてみると、

  • バナナが安くても、もし、違法に輸入されたものだったらどうでしょう?
  • 逆に少し値段が高くても、たとえば、フィリピンの台風の被災地の復興のためになるならどうでしょうか?

エシカル消費は、消費の4つ目の要素として、「倫理(エシカル=ETHICAL)」を考えていこうというものです。
(出典:NHKオンライン)

身近なところからはじめよう!

エシカル消費の取組み方は様々です。例えば…

  • 環境に配慮した商品やオーガニック(注釈1)な商品を積極的に購入する。
  • コーヒー豆などフェアトレード(注釈2)商品を扱うお店でお茶を飲んだり、購入したり…。
  • 地産地消で地域の活性化に繋がる消費
  • 伝統工芸や障がいをもった方が作った商品の購入
  • 支援の一環として行われる被災地の商品購入(応援消費)や一部を義援金に充てた商品の購入…など

フェアトレードの商品を購入することは、発展途上国で暮らす人たちの働く機会や安定した収入につながり、私たちは買い物を通じて遠い国・地域に社会貢献できます。フェアトレードはエシカルな貿易といえます。
「エシカル」は環境だけにとどまらず、フェアトレードのような社会的・経済的に立場の弱い生産者に対し、公正な賃金や労働条件を保証した価格で商品を購入することや社会貢献等も含んだ考え方です。

用語

注釈の用語の説明についての表
用語 説明
(注釈1)オーガニック 化学肥料や農薬を使用しない野菜や、添加物を入れていない食料品などをさす言葉
(注釈2)フェアトレード 公正取引・公正貿易。発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動。オルタナティブ・トレード(AlternativeTrade)とも言う。

商品の生産背景を知ろう!

私たちが消費している商品の生産背景について、考えたことがありますか。例えば、普段自分が着ている洋服や、普段食べたり、飲んだり、使ったりしている製品が、どこで、誰が、どのように作っているかわかるでしょうか?現実では、私たち消費者が製品を手にしたとき、その裏側にはどんな背景があるか、なかなか知ることができません。もしかしたら、その背景には劣悪な環境で長時間働く生産者や、教育を受けられず強制的に働かされている子どもたち、さらには、農薬などで自然環境や動物、多様な生き物が犠牲になっているのかもしれません。こうしたことに思いを馳せることは、世界中で今緊急課題とされている、「貧困問題」、「人権問題」、「気候変動」を解決するための、きっかけとなります。
例えば、発展途上国などの多くのコットン畑では農薬と化学肥料に頼った栽培がおこなわれ、そこで散布される大量の農薬を浴びることによって深刻な健康被害が出ています。また、そこでは、児童労働という問題も存在し、さらに、これらの農薬は、河川や土壌の汚染につながり、生態系を狂わせて砂漠化の原因にもなっているといわれています。商品の背景にあるそうしたストーリーを知ると、それらが貧困や人権、気候変動など、世界中で課題とされているさまざまな問題とつながっていることに気づかされます。
日々のニュースからは、世界が抱えるさまざまな課題が伝えられていますが、先進国が大量生産・大量消費を繰り返してきたことにより、社会的に立場の弱い生産者が搾取され、貧困問題が発生したり、地球の再生能力よりもはるかに早く有限な資源を使い果たし、環境が破壊されていく現実もみえてきます。

買い物で社会を変えよう!!

買い物は、個人の思想や考えを表現するための手段とも言えます。消費者として、何を買うか、という選択から、社会を良い方向に変えていけたらすばらしいと思いませんか。たとえば、農薬を使わずに栽培するオーガニックコットンを買い手が適正で公正な値段で継続的に購入する。そのことで、農家の生活改善や自立を支援することができる。さらに、地球環境にもよい影響をもたらす…。私たちの毎日の消費行動が、個人的な営みにとどまらず、人、環境や社会、未来にも影響を与えているということを一人ひとりが自覚しながら生活することで、社会を変えていくことができます。
私たち一人ひとりの日々の消費が社会を変えるチカラになるとしたら…みなさんは、どんなモノを選ばれるでしょうか?

この記事に関するお問い合わせ先

市民協働課(自治振興・生活安全担当)
奈良県橿原市八木町1-1-18(市役所本庁舎)
電話:0744-47-2638
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