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(にいざわせんづか327ごうふん)
327号墳は県道より南側の一群の東端部、県立橿原高校の北隣の位置にあります。
一辺約20mの方墳で、6世紀中頃に築かれたと考えられます。埋葬施設は2基の木棺が確認されており、北側の棺からは他の副葬品に混じって象嵌(ぞうがん)のある刀が出土しています。刀は全長91cm、刃幅3.5cmの直刀です。錆化が著しいため、レントゲン写真によって初めて象嵌が発見されました。象嵌には銀が使用されています。刀身の表裏にそれぞれ2匹の龍が切先を向いて描かれています。龍は頭・胴・四肢・尾が区別して表現されており、文様の意味をしっかりと理解している工人の作であるとみられます。
奈良県立橿原考古学研究所所蔵
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